2014年11月7日 09:30
パラゴムノキに代わるタイヤに適用可能な天然ゴム資源は生まれるのか? - 事業の成長と持続可能な社会の構築の両立を目指すブリヂストン
ブリヂストンは10月31日、都内で会見を開き、パラゴムノキ由来の天然ゴムに代わる天然ゴム資源の研究に関する説明会を開催した。
同社は世界的な自動車台数の増加と持続可能な社会の構築の両立を目指し、パラゴムノキ以外からのタイヤ用天然ゴムの製造を目指した研究を長年にわたって行ってきている。その研究内容の1つが米国南西部からメキシコ北部の乾燥地帯が原産の低木である「グアユール」を用いたもので、米国に2012年に試験農場を、2014年に加工技術研究施設をそれぞれ立ち上げ、2015年までに試験生産を開始する計画を掲げている。
この加工技術研究施設「Biorubber Process Research Center(BPRC)」は無事に9月21日に開所式が開催され、2015年からグアユールを用いた天然ゴムの試験生産を開始する体勢が整ったこととなる。
同社タイヤ材料開発第一本部フェローの小澤洋一氏は、「今のままのエネルギーの消費ペースだと、新興国の成長により、資源の枯渇が問題となってくる。エネルギー単位の原単位の抑制と、資源消費の抑制をしつつ経済成長を実現していく必要が生じており、ブリヂストンは最終目標として、2050年ころまでにCO2の50%削減などを実現することで、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目指している」