2014年11月12日 12:33
富士通研、LTE-Advancedに対応した基地局配置の設計技術を開発
富士通研究所は11月11日、LTE-Advancedに対応した無線基地局の最適な位置をシミュレーションにより決定して配置する設計技術を開発したと発表した。
詳細は、10月30日からシンガポールで開催された国際会議「SmartCom 2014」にて発表された。
近年のモバイル通信では、メールやWebアクセス、ストリーミングなどのデータ通信が主流となっており、データ通信を目的とした基地局配置の設計では、ユーザーの通信速度を最適化し、ユーザーの体感通信速度や、つながりやすさを向上することが重要になっている。そのため、ユーザーの通信速度を高速に計算するアルゴリズムの開発が行われてきた。最新の通信規格であるLTE-Advancedで採用された基地局間協調伝送では、1つの端末がマクロ基地局と小型基地局の両方から同一信号を受信することで、セル間干渉を回避することができる。
従来の手法では、各基地局が独立にユーザー割り当てのスケジューリングを行うことを仮定して、ユーザーの割当率を高速演算アルゴリズムにより計算していた。同方法は基地局間協調伝送に対応していないため、ユーザーの割当率を正しく計算できず、基地局間協調の機能を持った基地局では、最適な設置位置を判定することができなかった。