2014年11月25日 09:00
今さら聞けない「ロードバランサとSDNの切っても切れない関係」 (1) SDNが注目される背景を再確認しよう
という従来型の調達スタイルでは破綻してしまう。
そこで、ネットワークインフラはアプリケーションの要件に合わせて個別にハードウェアを調達して作るという従来の発想から、アプリケーションの迅速な開発/運用の要件を事前に見越して、仮想化や自動化技術をネットワークに適用する事でリソースプール化し、アプリケーションをリリースするタイミングで、迅速かつ柔軟にネットワークを切り出して提供するという発想の転換が迫られている。
改めて、全体像からネットワーク管理者に求められる状況を整理してみよう。ビジネス戦略に応じてアプリケーションを調達/稼働させるプライベート/パブリック/ハイブリッドクラウドを選択、その要件に呼応する形でインフラを迅速かつ柔軟に調達という一連のプロセスにおいて、ネットワーク管理者には以前よりもアプリケーションそのものに意識を向け、一連のプロセスにネットワークがシームレスに組み込まれるための仕組み作りが求められている。それを実現するためには、ソフトウェアを通じてネットワークを定義するという発想が合理的であり、SDNはまさにこうした要請から生まれたものなのだ。
今回はSDNが必要とされるようになった背景や課題と、それを解決するためのSDNの大まかなコンセプトについて解説した。