しかし、2011年ころから500位の性能の伸びがスローダウンし始め、2014年には合計の数値の伸びもスローダウンの兆候が出始めている。
右下の図は、性能の合計値が500システム合計の性能値の半分となる順位の推移を示すグラフで、2010年頃までは上位50~70システムの性能合計が全システムの性能合計の半分を占めるという状況であった。しかし、このところ上位10~30システムで半分を占めるという状況になっている。これは性能の高い大規模システムと性能の低い小規模システムとの2極化を意味している。
次の左上の図は、システムの平均性能の推移と1個のプロセサの性能の推移を示すもので、縦軸は適当にスケールされているので、絶対的な値は意味はない。この図から明らかなのは、プロセサの性能の向上にくらべて、システム性能の伸びの方が大きく、テクノロジの伸びだけではスパコンに必要とされるたけの性能向上を支えることは出来ず、使用するプロセサの個数の増大で対処しているという状況になっているということである。
右上の図は、500システム全体で、GPUなどのアクセラレータが占めるFlops値の合計を示すものである。2012年から2013年に掛けて、アクセラレータのFlops値の急速に増加したが、その後は、伸び率が減少している。