2015年1月26日 15:39
米Appleが音楽トレンド解析の英企業を買収、Beats Music事業のテコ入れか
直近では2013年1月に480万ドル規模の資金調達に成功しているほか、そのサービス内容も音楽だけでなく、TVや映画、ゲーム、書籍など、オンラインで流通し得るコンテンツを広くカバーしている。だがコア事業は依然として音楽分野であり、特に配信事業者や業界関係者らが利用する専用ツール「Musicmetric Pro」へのアクセス権販売が主な収益源となる。
当然ながら、Appleの狙いはSemetricのMusicmetric技術を取り込んだ自身の音楽配信事業の強化だ。Appleは従来のiTunesによるダウンロード販売だけでなく、昨年2014年5月に約30億ドルでの正式買収を発表したBeats Electronicsの音楽配信事業「Beats Music」のテコ入れだ。Appleにとっては音楽ストリーミング参入は業界でも最後発となり、すでにSpotify、Pandora、Rdioなど業界ライバルが存在する世界においてAppleブランド以外の差別化要因が必要となる。これにMusicmetricを組み合わせることで、より精度の高いお勧め機能やソーシャル連動機能、さらには音楽権利者へのフィードバックや広告販売ツールへの活用など、プラットフォーム化を行っていくとみられる。