2015年1月29日 12:27
農工大、タンパク質の保持・放出を制御できる医療用シートを開発
高分子ミセルの組成を選択することによって、タンパク質の保持・放出を制御することが可能となった。また、高分子ミセルを内部に分散させることによって「疎水性シートの内部に親水性の空間を作り出すこと」を実現した。同研究グループはさらに、タンパク質の分散状態を評価する手法として、「拡張フラクタル解析」という解析法を考案した。
シートは取り扱いが容易で、保存安定性が高いため、今回の成果は「外科手術の際に患部に、事前に準備したシートを貼り付けて、薬物を患部だけに放出することによって治療効果を高める」といった新しい外科手術の実現につながる可能性がある。また、同研究で提案された発展的フラクタル解析は医療用シートだけでなく、ゲル・粒子など他の形態の材料の内部状態評価に適用することができ、幅広い研究領域での活用が期待される。
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