株トリビア (15) なぜ『HSBC中国製造業PMI』に注目が集まるの!?
そして、中国の景況感の改善と悪化を判断する分岐点となるのが50という数値です。通常、50を上回ると景気は拡大傾向にあり、50を下回ると景気が後退しているとの見方が強まります。
この数値は、GDPとの連動性が高く、GDPよりも約2カ月ほど先行すると言われています。
そのため、購買担当者だけでなく、原材料メーカーや金融機関の関係者も注目しており、景気動向を見極める重要な指標として位置づけられています。
○2月分の「HSBC中国製造業PMI」速報値、4カ月ぶりの高水準
HSBC中国製造業PMIは、毎月1日に発表される中国物流購入連合のPMIよりも一足早く、その前月の20日過ぎ頃に速報値が発表されます。
直近では、2月25日に2月分の「HSBC中国製造業PMI」速報値が発表され、50.1という数値となりました。50.1という数値は4カ月ぶりの高水準となり、景気の好不況の分かれ目となる50を3カ月ぶりに上回りました。前月1月分の確報値49.7からも上昇しています。
項目としては、生産と新規受注の指数が改善しています。
なお、確報値は月末から翌月初にかけて発表される予定です。
昨年の中国経済は、1990年以来24年ぶりの低成長となり、エコノミストやマーケット関係者から中国景気の減速懸念が指摘されています。