2月の金融市場では、原油安やギリシャの債務問題に対する懸念の緩和、米国の早期利上げ観測の後退などを背景に、世界的に株式相場が上昇し、米国やドイツなどでは主要株価指数が史上最高値を更新しました。
3月は、米国で6日に発表される2月の雇用統計が注目されます。足元で雇用環境の改善が進むなか、前月に続き、労働参加率や賃金の伸びなど雇用の質に改善がみられるかに関心が集まりそうです。また、17-18日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。金融政策の先行きを示す「フォワードガイダンス」が見直されるかに注目が集まっているほか、FOMC参加者の政策金利見通しが示される四半期ごとの経済見通しも、今後の政策の行方を見極める上で材料視されそうです。このほか、5日に中国で開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)への関心が高まっています。足元で景気の減速基調が続くなか、成長率目標が引き下げられるとの見方が強まっており、景気対策と構造改革のバランスを取りながら経済の舵を取るにあたって、指導部がどのような目標値を設定するかが注目されます。なお、月内にはECB(欧州中央銀行)の本格的なQE(量的緩和)