ビール業界における機能系の定義は、通常の商品に比べて糖質やプリン体等をカットした商品であること。ビール業界での機能系商品の一例としては、キリンビールが2003年に開発した発泡酒「淡麗アルファ」が挙げられる。きっかけは2000年に発売した「クリアブリュー」の開発。活性炭素を使うことでプリン体を除去できるということを偶然発見したことから「淡麗アルファ」の商品化に結び付けた。また、糖質70%オフを掲げて登場した「淡麗グリーンラベル」は、発泡酒市場におけるキリンの存在価値を作り上げるほどのロングランヒットを続けている商品である。2014年にはサッポロビールが第3のビールとして糖質ゼロだけでなくプリン体ゼロを謳う「極ZERO」が発売され、以降、プリン体・糖質をそれぞれゼロにした“ゼロ・ゼロ”商品を各社が投入している。
○ビール類の焦点は“三つ目の機能”
こうした中、前述したキリンビールの「のどごし オールライト」だが、ポイントは糖質、プリン体をゼロにしたうえで、さらに”カロリーオフ”にしたこと。栄養表示基準によると「カロリーオフ」と表示するには100mlあたり20kcal以下でなければならない。