HTML5で効果的な動画演出を実現する「H2MD」コーデックが登場 - グラフィックスLSIメーカーの技術を応用
である。
展示会で話を聞いた同社の説明員によれば、同社がLSI製品の開発をする中で研究開発をしてきた技術力が、H2MDに生かされているという。
「昨今は、Webブラウザやスマートフォンで高品質な映像効果を利用するゲームやプロモーションが盛り上がりを見せており、アプリやサービスを提供する側にとって重要な技術要素の1つとなっています。当社の研究開発の中で培った技術力をWeb向けの動画制御ライブラリとして応用できるのではという話が上がり、製品化が実現しました」(説明員)
同社の「H2MD」は、PCやスマートフォンに搭載されているWebブラウザで再生できるソフトウェア動画コーデックということだ。実際には、元動画を圧縮されたJPEGファイルやPNGファイルに変換し、HTML5のCanvasタグへ動画を合成して再生するものとのこと。
動画をJPEG画像化する技術としては、古くから「MotionJPEG」が存在していたが、MotionJPEGでは、自動再生やマルチストリームには対応するが、すべてのフレームをJPEG化するため圧縮率が低く、ファイルが大きくなってしまうという欠点がある。一方でH2MDは、シーンの差分情報を活用し、付加情報と組み合わせ、JavaScriptによって動画を構築・再生するという手法を採っている。