ゼロから始めるOpenStack (7) OpenStackを構成するコンポーネント (Nova編)
コンピュートサービス「Nova」は、OpenStackの中核となるサービスとなり、主に仮想インスタンスを起動する役割を担う。また、ネットワークサービスのNeutron、ポータルサービスのHorizon、認証サービスのKeystone、イメージサービスのGlance、ボリュームサービスのCinderなどの他のサービスとの連携を行う。
○Novaが提供する機能
Novaは、各ハイパーバイザへリクエストを発行し、ハイパーバイザ上への仮想インスタンスの起動や停止を実行する。また、仮想インスタンスを起動する際は、起動するコンピュートノード(ハイパーバイザ)の選択や、セキュリティグループによる仮想インスタンスへのアクセス制御、後述するボリューム(仮想インスタンスが永続的にデータを保存するための領域)を仮想インスタンスに接続する機能などを提供する。さらに、これらに対してアクセス可能とするAPIを提供する。
また、アベイラビリティゾーンやホストアグリゲートといったクラウドの論理分割機能も提供する。この機能と、仮想インスタンスを起動するコンピュートノードの選択機能を使用することで、コンピュートノードの論理的分割を実現し、仮想インスタンスを起動するホストやデータセンターの制御を実施することが可能となる。