ユーザーの「本音」でサービスを創る・磨く―リクルートテクノロジーズがITに人と人のつながりを求めたわけとは
マーケティングリサーチチームが手掛けているのは、こうしたユーザーを深く理解する取り組みの中でも、リサーチの部分に相当する。今までは先進的な機能を出せばヒットしたり、流行のサービスを模倣することでもある程度のユーザーを獲得できる時代だった。しかし現在は、機能的な価値だけではなくて、心を動かされるサービスがユーザーに選ばれていく、といった考え方が主流である。つまり、ユーザーの本当に求めるモノや心のカラクリを深く理解しなければサービスを流行させることはできないため、リサーチは必要不可欠となっているのだ。
リクルートグループではこれまで、必要に応じてリサーチを社外に依頼していた。リサーチ手法の中心はアンケート調査だったが、アンケートでは決まった設問の中から選択する方式になるため、どうしても設問自体がサービス企画者の仮説の範囲内にとどまってしまいがちになる。これではユーザーの本音を導き出すことには限界があると感じていたという。また、アンケートの企画から実施まで1ヶ月程度かかり、サービス展開スピードに追いつけないという実情もあった。
「リクルートグループでは、新しい価値やユーザーの声から必要とされている機能を見つけてすぐに反映するなど、ここ数年でサービスのPDCAを回すサイクルが加速しています。