セキュリティで考える法人PCの選び方 (1) 情報漏えい防止には"ヒューマンエラー"をカバーする対策が重要
の活用である。例えば、電車内でタブレットを置き忘れてしまった場合にも、MDMを導入していれば、管理者が業務端末のロックや内部データの消去を行うことで、情報漏えいを防止することができるのだ。ただしほとんどのMDMは、業務端末側の電源を切られてしまうと遠隔操作が行えなくなることから、そうした事情を熟知した人間が業務端末を窃取した場合には効果が期待できない。しかし、そうした穴をも埋めるソリューションも登場してきている。
例えば、富士通が提供しているリモートデータ消去「CLEARSURE」は、PCやタブレットの電源がオフの状態であっても、遠隔からのロックやデータ消去が可能だ。その秘密は、専用のモジュールが、バッテリーとともにPCに内蔵されている点にある。人口カバー率の高さで知られる3G/LTE(NTTドコモ)の回線を使うため、業務端末がどこにあろうとほぼ遠隔管理が行えるのも大きな特徴となっている。現在「CLEARSURE」は、富士通の法人向けノートPC「LIFEBOOK」シリーズや法人向けタブレット端末「ARROWS Tab」シリーズに対応している。
○手のひら静脈認証センサーを内蔵したPC、タブレット
大谷氏は、ヒューマンエラーによる情報漏えいの防止について、「セキュリティ教育に限界があるのであれば、やはりシステムでカバーするしかないでしょう。