セキュリティで考える法人PCの選び方 (1) 情報漏えい防止には"ヒューマンエラー"をカバーする対策が重要
ただし企業における業務端末の認証手段としてはワンタイムパスワードと同様に一部の企業・自治体での採用にとどまっているのが現状だ。
しかしながら、先に挙げた富士通の法人向けノートPC「LIFEBOOK」シリーズや法人向けタブレット端末「ARROWS Tab」シリーズであれば、個人認証デバイスとして手のひら静脈センサーを内蔵したモデルが提供されており、ユーザーがWindowsや業務システムにログインする際に使用できる。こうした新しい認証手段を導入するとなると、多額のイニシャルコストがかかると思われがちだった。しかしスマートカードなどに比べれば、カード再発行や更新といったコストがかからないので、ランニングコストはかからない。富士通ではUSBで接続できる外付け型のセンサーやマウス・キーボード内蔵センサーもラインアップしており、すでに導入済みのPCでも使用可能だ。また、センサー内蔵PC/タブレット、外付けセンサーに加えて、専用サーバと専用ソフトも提供されており、既存の業務システムを改修せずに簡単・低コストに導入できるようになっている。常に情報漏えいにともなうリスクにさらされる経営者にとっても、セキュリティ対策をリードする情シス担当者にとっても、業務端末を安全なものにするための投資として十分に視野にいれるべきものになるだろう。