「円ヘッジ」を活用してみませんか
そこで今回は、「円ヘッジ」について押さえていただきたいと思います。
「円ヘッジ」とは、「為替予約」を活用し、あらかじめ将来の為替レートを予約する(確定させる)ことです。将来の為替レートは、現在の為替レートを基準に、2通貨間の短期金利の差が主な決定要因となります。
例えば、米国債券に投資をする際に「円ヘッジ」を行なったとします。仮に、現在の為替レートが1米ドル=120円、日本の短期金利が1%、米国の短期金利が2%のとき、「1年後に1米ドル=120円で交換する」という約束ができたら、誰もが今、日本円を米ドルに交換し、1年間2%の金利を受け取り、1年後に円に戻すことで確実に利益を得ようと考えます。しかし、そのような"片方だけ有利になる約束"は存在しません。将来の為替レートは、通貨交換を約束する2者間に不公平が生じないよう通貨間の短期金利を考慮したレートで決まります。つまり、1年間日本円で保有した場合の価値(120円+金利1%=121.2円)と、1年間米ドルを保有した場合の価値(1米ドル+金利2%=1.02米ドル)が等しくなるレート(1米ドル=118.8円)で交換することになります。
1年後の為替レートは、「円ヘッジ」で予約した為替レートより円安になることも、円高になることもあります。しかし、日本よりも高金利の通貨で予約する場合には、実際の為替レートがどのようになっても金利差分は円高のレートで固定されるため、金利差分だけマイナスの影響を与えます。そのマイナス分が「為替ヘッジコスト」と呼ばれるものです。
(※上記はイメージであり、将来の運用成果などを約束するものではありません。)
ファンドの中には、投資対象全てに「円ヘッジ」をするものもあれば、一部の資産のみに「円ヘッジ」をするもの、マーケット環境にあわせて「円ヘッジ」の比率を変えるものがあります。海外資産に投資するファンドに興味はあるけれど、"為替変動の影響を受けたくない"、"為替変動リスクを抑えて運用したい"という方は、「円ヘッジ」を活用したファンドをご検討してみてはいかがでしょうか。
(2015年3月30日 日興アセットマネジメント作成)
●日興アセットマネジメントが提供する、コールセンターに寄せられたお客さまの素朴な疑問に、毎回漫画入りでわかりやすく回答する「こよみ」からの転載です。→「こよみ」
※1 当資料は、日興アセットマネジメントが投資信託の仕組みについてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。
)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。