海外資産に投資するファンドの基準価額は、投資した資産の価格変動に加え、為替変動の影響も受けます。例えば、米国債券に投資をするファンドの基準価額は、米国債券自体の価格変動だけでなく、通貨を日本円から米ドルに変換するため、円安ドル高になると上がる要因となり、円高ドル安になると下がる要因となります。こうした為替変動の影響を抑える方法として「円ヘッジ」があります。「円ヘッジ」とは、将来、日本円に交換する際の為替レートをあらかじめ予約(確定させる)する取引を行なうことで、為替変動の影響を抑えることをめざします。銀行などを相手として、こうした将来の為替の交換を約束する取引を「為替予約」といいます。
そこで今回は、「円ヘッジ」について押さえていただきたいと思います。
「円ヘッジ」とは、「為替予約」を活用し、あらかじめ将来の為替レートを予約する(確定させる)ことです。将来の為替レートは、現在の為替レートを基準に、2通貨間の短期金利の差が主な決定要因となります。
例えば、米国債券に投資をする際に「円ヘッジ」を行なったとします。仮に、現在の為替レートが1米ドル=120円、日本の短期金利が1%、米国の短期金利が2%のとき、「1年後に1米ドル=120円で交換する」