GTC 2015 - DDNのバーストバッファテクノロジ
こうなれば、高速のショートストロークなどの容量の少ないHDDではなく、アクセスは多少遅いが、容量の大きなHDDを選ぶことができる。このため、同一記憶容量でも、ディスクの筐体数を減らすことができる。
つまりIMEを使うと、大幅に少ないハードウェア、電力、設置スペースで済むようになる。
通常の並列ファイルシステムでは、ロックが使われたり、小さなI/Oが頻発したり、アライメントの悪いI/Oが行われると、性能が大幅に低下してしまうが、IMEはこのような悪いアプリでもうまく走らせることができる。また、悪いアプリが他のアプリの性能にも悪い影響を与えることを防ぐ。SC14では、悪いアプリが1000倍速く動作する例をデモしてみせたという。
S3Dという乱流の解析アプリは並列ファイルシステムに25GB/sのR/Wを行うが、IMEを使うとバーストバッファへのアクセスは50GB/sを確保でき、アプリから見たバンド幅とレーテンシが改善され、10倍の性能が得られたという。また、並列ファイルシステムへのトラフィックは4GB/sに抑えられる。
これにより、100倍の性能向上をSC14でデモしたという。この数字は効果の大きいケースであろうが、HDDのアクセスはSDDと比べるとけた違いに遅いので、大きな性能向上が得られることは間違いないと思われる。