ゼロから始めるOpenStack (9) OpenStackを構成するコンポーネント (Cinder編)
このストレージカタログの作成では、RAIDの種別、SSDの利用有無、サードパーティのストレージなどの要件を自由に加味できる。
Cinderは標準でLVM(Logical Volume Manager)上の領域を利用するが、EMCやNetAppといった大手ストレージベンダーが提供しているCinder用のドライバを利用することにより、サードパーティのストレージ製品との連携が可能となる。これによって、スナップショット作成などの各種作業をストレージシステム側にオフロードできる。
さらに、Extra Specの機能でEMCやNetAppのようなサードパーティのストレージ製品が提供するレプリケーション、重複除外、RAID構成などの情報を加味した形でカタログを作成することができる。ボリュームのバックアップは、ストレージ側でバックアップ機能を提供してもよいが、Cinder側でバックアップを提供することできる。ボリュームのバックアップデータはSwiftに対して定期的に転送され、ボリューム個別にレストアすることも可能だ。なお、Cinderは前回説明したNovaと同様に、アベイラビリティゾーン機能を提供するので、ボリューム作成時にアベイラビリティゾーンを指定できる。