くらし情報『マグロやサメなど体温の高い魚は普通の魚の2.7倍速く泳ぐ - 極地研』

2015年4月22日 09:18

マグロやサメなど体温の高い魚は普通の魚の2.7倍速く泳ぐ - 極地研

マグロやサメなど体温の高い魚は普通の魚の2.7倍速く泳ぐ - 極地研
国立極地研究所(極地研)は4月21日、マグロ類やホオジロザメなど体温の高い魚は、遊泳スピードおよび回遊距離の長さがペンギンやクジラなどの海生哺乳類に匹敵すると発表した。

同成果は極地研の渡辺佑基 助教を中心とする研究グループによるもので、「米国科学アカデミー紀要」のオンライン版に掲載された。

ほとんどの魚は変温動物で、体温は周囲の水温と同じだが、マグロ類や一部のサメは、水温よりも5~15℃ほど高い体温を維持していることが知られている。しかし、どのような生存上のメリットによってそうした特長を有するようになったかはわかっていなかった。高い体温は筋力の出力を上げる効果があることから、より速いスピードを維持するためだと考えられているが、この仮説はこれまで検証されていなかった。

同研究グループが、動物の体にセンサーなどを取り付けるバイオロギング技術を用いて、魚類46種のスピードを比較したところ、体温の高い魚は同サイズの普通の魚に比べ、2.7倍速いスピードで泳ぐことが判明した。また、年間の回遊距離では、体温の高い魚は普通の魚の2.5倍回遊距離が長かった。大規模な回遊ができることで、エサの減少など季節的な環境の変化に柔軟に対応でき、生存に有利に働くと考えられる。

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