理研、哺乳類の鼓膜は下顎から進化したと発表 - 爬虫類・鳥類は上顎から
その結果、マウスでは鼓膜がなくなり、ニワトリではサイズが大きくなるという、正反対の影響が見られた。これは、鼓膜がマウスでは下顎の一部として、ニワトリでは上顎の一部として、それぞれ別々のメカニズムで発生していることを示しており、鼓膜の位置の違いが、哺乳類が爬虫類と鳥類より中耳骨を多く有するようになったきっかけの1つであったと考えられるという。
今回の研究のように、発生メカニズムを操作することで、これまで認識していなかった進化過程の痕跡が判明する例は他にもあると考えられるという。