Cortex-A15比で最大3.5倍の性能向上はどのように実現しているのか? - ARM、Cortex-A72の詳細を公開
●Cortex-A15と比べて3.5倍の性能向上はどういった計算で導き出されたのか?
ARMはロンドンにて4月23日(英国時間)、同社が今年2月に発表した「Cortex-A72」について、さらに詳細を発表したので、この内容をお届けしたい。
以前のレポートの中で、Cortex-A72が基本的にはCortex-A57と同じ構造であること、Cortex-A15比で最大3.5倍、Cortex-A57比でも最大1.8倍もの性能が出るとご紹介したが、その内容というか理由は明らかではなかった。今回はそうした詳細が明らかにされた形だ。
まずOverallの話で言えば、対Cortex-A15比では最大3.5倍高性能、あるいは同じ処理性能であれば75%の省電力という話が改めて紹介された(Photo01)。またTSMCの16nm FF+に対応したPOP IPが用意され、さらに当初からCCI-500との接続が念頭に置かれているとする。
では3.5倍の根拠は? というのがこちら(Photo02)。仮に動作周波数を同じ1.6GHzとした場合は、Cortex-A72が2.24倍ほど高速、という計算になる。ちなみにこのプロセスノードの違いがどう消費電力に影響するかという比較がこちら(Photo03)。