事例で学ぶiPhone/iPad活用術 (194) シスメックスが全社員にiPhoneを配布し、ワークスタイル改革を実現
と米倉氏。
iPhoneの導入は端末代、パケット代を会社が負担するというCOPE(Corporate Owned, Personally Enabled:会社支給の端末だが、一定の条件のもとで私的利用も許可する方法)で行われた。
「当初はBYODを考えていましたが、本当に業務で使えるのかという意見もあり、議論が業務の現場でどうやって活用してもらうのかという部分に進化していきました。その結果、公序良俗に違反することはしないという穏やかな制限の中で、会社がすべてのものを支給するということになりました。E-ラーニングや情報収集など、私用時間にiPhoneを利用することも許可しています。それによって各自がリテラシーを身に付け、もう一段上のビジネススタイルを考えてほしいと考えたのです」と米倉氏は説明する。
ただ、私用の通話に関しては、NTTコミュニケーションズの050プラスやソフトバンクのサービスを別途個人で契約して利用することになっているという。人によっては、通話料のキャップ制限の中でプライベート通話もすべて会社が負担すればいいのではないかという意見もあったそうだが、モラルハザードが起こり、他にも波及するのではないかという懸念から、最終的に個人負担に落ち着いたという。