Power BIで"ビッグデータの民主化"を進めるマイクロソフトの狙いとは?
技術的障壁は、Excelの利用法をある程度理解していれば超えられる上に、残る経済的障壁も無償化によって崩す。中央集権的な存在を、みんなの物にする取り組みだからこそ、日本マイクロソフトは「ビッグデータの民主化」と呼ぶわけだ。
同時に斎藤氏は「Power BIのフリーミアムモデル」と、今回の無償化施策を説明する。ただ、ここで指す「フリーミアムモデル」は、Power BI DesignerからPower BI Proへの移行をマイクロソフトとして目指すものではない。短期的、近視眼的なものではなく、将来的なAzureの利用を念頭に置いた「フリーミアムモデル」なのだ。
「モバイルの世界でもビッグデータを活用できるように、DATAZWNというモバイルBIベンダーをこの4月に買収した。2月には、Azure Machine Learning(Azure ML)の一般提供も開始しており、統計解析言語RのベンダーRevolution Analyticsの買収と合わせ、統合的なソリューション提供の下地ができている。
Power BIの何がフリーミアムモデルの"プレミアム"に相当するのかというと、こうした機能提供を通してビッグデータ分析人口が増えることで、ますますIoTデバイスやWindows Embeddedの需要、サプライチェーン基盤が必要となってくる。