2015年5月27日 14:27
マウスをクリックするだけで植物生産が可能に! - 異業種参入の敷居を下げることを目指すパナソニックの植物工場事業
「設備メーカーの多くが一日あたりにとれる株数を指数として取り上げているが、実際には採れる作物の重量が重要。ある企業の10000株とパナソニックの3333株が同じ重量というケースもあった」(同)。
また、植物工場は農業ではなく工業という考えのもと、30秒で300個の種まきが可能な治具を自社で独自開発したほか、苗を植えかえる仮植機や定植機、栽培プレートの自動投入・取り出し器などもすでに開発し、生産ラインに投入済みとするほか、今後、工場内部の清掃用ロボットも開発していく計画で、さらなる自動化を推し進めていく予定。こういった機械化により、同社が福島県福島市で稼働させている植物工場では、高さ5m×長さ15mの棚が15列で最低生産規模としては日産2000株を実現しつつ、従業員数は自動化しない場合で8名、自動化した場合で6名で済む状況を構築している。ただし、「日本で植物工場ビジネスを行う場合、パートの人たちは優秀なノウハウなどを有している場合、完全な自動化を図るよりも、そうした人たちの力を借りる方が効率的」とのことで、完全自動化は、海外の労働力がバラつきのあるような地域で植物工場ビジネスをやりたい、といったニーズを受けた時に必要とされるものとする。