infineonとIRが初の共同出展、GaNデバイスなどを披露 - TECHNO-FRONTIER 2015
に、両社は共同で出展した。両社が合同で展示ブースを構えるのは、これが初めてである。
注目の展示は、次世代のパワー半導体材料として期待される「窒化ガリウム(GaN)」を使用したFETの応用事例だ。従来のパワー半導体材料であるシリコン(Si)に比べるとGaNは、「耐圧が高い」「高周波・高速で動作する」といった特徴を有する。
応用事例として展示ブースでは、オーディオ機器のD級アンプと、サーバー用スイッチング電源の試作品を出品。D級アンプに載せたのはカスコードモードのGaN FETで、Si FETに比べると原音再生の忠実度がはるかに向上し、THD(全高調波歪率)が低下する。こちらはすでに製品化されている。
サーバー用スイッチング電源には、新しく開発した600V耐圧でエンハンスモードのGaN FETを搭載した。
2.5kW級の出力がありながら、1kW級のスイッチング電源並みに小型化できたという。
なお、GaN FETはカスコードモードが製造しやすく、エンハンスモードは技術的に実現が難しい。両タイプのGaN FETを擁するのは、現段階ではインフィニオングループだけだと同社は主張した。
○バッテリ駆動機器向けの小型パワーMOS FET
シリコンのパワーMOS FETについても展示ブースでは出品されていたが、中でもバッテリ駆動機器への応用例を展示したコーナーが目を引いた。