2015年6月3日 12:00
サイバー攻撃は防げない、被害の低減などの"多層防御"が重要に - IPA
情報処理推進機構(IPA)は6月2日、複雑化したサイバー攻撃の被害を防ぐために、企業は「多層防御」を考慮したセキュリティ対策が必要であると呼びかけた。
IPAは、サイバー攻撃による企業の情報漏えいや金銭窃取の被害の多くは、メールの開封(添付ファイルを開く、リンクのクリック)やウェブサイトの閲覧によるウイルス感染が主な原因であり、特定のセキュリティ対策製品を導入しただけでは防ぐことができない場合があると説明している。
企業においては、個人情報や機密情報を扱う業務やその他重要な業務において、ウイルス感染予防だけでなく、感染してしまうことを想定して感染後の被害の回避や被害を低減させるために、複数の対策(多層防御)を多層で行う必要があるとのことだ。
多層防御は、ウイルス感染や内部不正が発生しても、被害を回避・低減にできるシステム設計や運用ルールになっているか、ルールが徹底されているか、PDCAサイクルに沿って見直していくことが重要だという。
具体的なポイントとして、「ウイルス感染リスクの低減」「重要業務を行う端末やネットワークの分離」「重要情報が保存されているサーバーでの制限」「事後対応の準備」