2015年6月13日 11:00
年金機構を狙ったマルウェア「Emdivi」、具体的な攻撃手法は - パロアルト
その結果、HTTPベースでC&Cサーバーと通信を行い、様々な攻撃が行われる。Backdoor.Emdiviの場合、そのほとんどが日本国内で構築されたC&C サーバーと通信を行うのが特徴だ。その結果、攻撃が日本に特化した形で行われたと推測される。
2014年11月ジャストシステムは一太郎の脆弱性について発表したが、この際に用いられていたマルウェアの一つがBackdoor.Emdiviだった。また、健康保険組合などの医療費通知に偽装したスピアフィッシング型のメールが多くの日本企業に送られた事件が同時期にもあったが、この時標的型攻撃に用いられたのもBackdoor.Emdiviだ。
このようにBackdoor.Emdiviを用いた標的型攻撃は、巧妙に進化しながら日本の組織を狙い続け、その被害は後を絶たない。パロアルトネットワークスの調査によるとメールを経由としたマルウェア攻撃は他国と比べても高く、日本は標的型攻撃が成功しやすいと推測できる。その結果、日本が集中して攻撃グループに狙われている可能性も否定できない現状だ。
パロアルトネットワークスによれば、標的型攻撃から個人情報などの重要データを守るためには、標的型攻撃における一連の流れ「サイバーキルチェーン」