くらし情報『ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (2) TOP500に見られる兆候(後編)』

2015年7月30日 09:00

ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (2) TOP500に見られる兆候(後編)

ISC 2015に見る今後のスーパーコンピューティングの方向性 (2) TOP500に見られる兆候(後編)
○消費電力はどうなるのか

次の図1.9は、TOP500の中で最高の電力効率(GFlops/kW)のシステムの年次推移と、Top10システム、Top50システム、TOP500システムの電力効率の平均値をプロットしたもので、最高効率のシステムのGFlops/kWは順調に伸びているように見える。しかし、このグラフは片対数ではなく、リニアの目盛であり、GFlopsが指数関数で伸びるのには追い付かない。

Top10、Top50、TOP500システムの平均の電力効率を見ると、大規模システムの方がGFlops/Wが高いという傾向が見られる。電力効率が上位のシステムは小規模システムが多く、技術的には逆の傾向となってもおかしくないのであるが、消費電力の大きな大規模システムでは消費電力低減に努力をしていることの表れではないかと思われる。

○世界各国のせめぎ合い

図1.10はTOP500にランクインしたシステムの国別のシェアを示すもので、米国が47%とほぼ半数を占める圧倒的なスパコン大国であることが分かる。それに次いで、日本、中国が8%、ドイツが7%、英国が7%、フランスが5%と続いている。

図1.10は1位でも500位でも1システムというカウントであるが、図1.11は各国のTOP500にランクインしたシステムのFlopsの合計の年次推移を示すもので、米国は常にトップを維持している。

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