2015年8月6日 10:47
IPAのサイバーレスキュー隊、1年間の緊急支援数は66件に
情報処理推進機構(IPA)は8月5日、2014年7月に立ち上げた「サイバーレスキュー隊:J-CRAT」の1年間の活動についての報告書を公開した。
「サイバーレスキュー隊:J-CRAT」は、1年間の活動を経て「標的型サイバー攻撃特別相談窓口」等を通じて168件の相談を受け、緊急を要する66件に対して被害状況の調査や分析等の支援を行った。
その内、早急な対応が必要と判断した25件には隊員を派遣してオンサイトでの支援を実施している。さらに、攻撃の連鎖が確認できた事案に関しては、その連鎖先への通知と対応の提言や支援も行った。
2015年6月に発覚した年金機構のウイルス感染事件を受けたのち、相談件数は77件、レスキュー支援数も35件と、重要組織での感染有無の検査やセキュリティ対策状況への助言の支援が急増。特にオンサイト支援は毎四半期3件程度だったが、2015年4月~6月期は18件となった。
これらのレスキュー活動により、攻撃に対する対応の早期の立上げを支援し被害の拡大防止・極小化に、さらに、攻撃の連鎖を追うことで、攻撃の他組織への波及抑止などにも貢献したと、IPAはコメントしている。
一方、J-CRATの1年の活動を通して見えてきた課題(懸念)