2015年9月7日 14:47
日立と京大CiRA、健常人iPS細胞パネルの構築に向けた協力に合意
日立製作所(日立)と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は9月7日、健常人iPS細胞パネルの構築に向けた協力をすることで合意したと発表した。
CiRAでは、さまざまな病気の患者の細胞からiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)を樹立し、公的な細胞バンクに寄託することで、多くの研究者や企業が使用できる環境を整備している。研究を進める上では、疾患特異的iPS細胞やそれに付随する診療情報で構成された「疾患特異的iPS細胞パネル」に加えて、これらの疾患を持たない人の細胞から樹立したiPS細胞と健康に関するデータで構成された「健常人iPS細胞パネル」の整備も不可欠となる。
今回の合意により、今後、日立が運営する日立健康管理センタで、健康診断に訪れる健常人からドナーを募り、CiRAにおける日立の健常人iPS細胞パネル(日立iPS細胞パネル)の構築を進めることになる。具体的には、9月以降から同センタで、ドナーから血液を採取し、匿名化した健診データとともに、CiRAに提供。その後、CiRAが血液細胞からiPS細胞を樹立し、さまざまな年齢、性別の人からなる100名程度の「日立iPS細胞パネル」の構築を目指す。