くらし情報『世界に追いつけるか 「高度化」H-IIAロケット、ここに誕生す (3) これからがH-IIAと日本の商業打ち上げのはじまり(前編)』

2015年10月2日 13:08

世界に追いつけるか 「高度化」H-IIAロケット、ここに誕生す (3) これからがH-IIAと日本の商業打ち上げのはじまり(前編)

世界に追いつけるか 「高度化」H-IIAロケット、ここに誕生す (3) これからがH-IIAと日本の商業打ち上げのはじまり(前編)
2015年11月24日に打ち上げが予定されているH-IIAロケット29号機には、「高度化」と呼ばれる改良が初めて施されている。この高度化により、これまでH-IIAが抱えていた問題が解決され、世界のロケットとほぼ同じ地位に立つことができるようになった。

連載の第1回では、従来のH-IIAが抱えていた問題について紹介した。第2回では、その問題を解決する代表的な3つの方法と、そして高度化が選ばれた理由について紹介した。

第3回となる今回は、高度化で開発された技術と、今後の展望について紹介したい。

○高度化で使われている技術

第2回で触れたように、H-IIAで世界標準の静止トランスファー軌道に衛星を打ち上げられるようにするためには、ロケットの第2段機体をより長時間宇宙を飛行できるようにし、またロケット・エンジンの着火と停止が繰り返しできるようにしなければならない。

具体的には、従来の第2段は7200秒(2時間)しか飛行できなかったが、これを最大2万秒(5時間半)まで延ばし、そしてエンジンの着火と停止の回数は1回増え、計3回の着火と停止に耐えられるようにしなければならない。

それらを実現するために、高度化H-IIAでは、次のような改良が加えられている。

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