巨人Intelに挑め! - 自作PCユーザーを歓喜させたK6シリーズ (9) Socket7マザーボードCPUの主流となったAMD K6(後編)
当時のPCインフラがいかに成長していたか、またAMD K6の完ぺきな互換性を立証する製品として記憶にとどめたい。
このような中で、Intelの驕りを象徴する大事件が起こった。Pentiumの大規模リコール事件である。
○Intel、Pentium CPUをリコール
"1994年6月14日、USバージニア州リンチバーグのある大学教授がPentiumを搭載したPCを使用し、かなり複雑な数理計算を行っていたがどう計算しても演算結果がおかしいことに気が付いた。自身も科学者であった彼はそれから4か月をかけて原因を追及した結果、問題はPentiumチップそのものにあるという結論に達した。そこでインテルに電話をかけた。インテルは200万人のPentiumユーザーの中でこの問題に気付いたのは彼だけだと回答し、情報を記録しファイルにしまい込んだ"(以上マイケル・マローン著、土方奈美訳の"インテル"からの略引用)。リコールと言うと通常、車とか家電製品というイメージが普通だが、IntelがリコールしたのはCPUである。
しかも、この現象はほとんどのユーザーの通常のパソコンアプリではほぼ100%発生しない現象であったが、後のIntel自身の調査で明らかになったとおり、これは明らかなCPUのバグ(設計上の不具合)