衛星メーカーの仕事とは? - はやぶさ2/あかつきのNEC大島プロマネに聞く
「GDEF」は、私が入社したときにはもう設計は大体終わっていました。私が設計から関わったのは、「のぞみ」や「LUNAR-A」(月探査機:2007年にプロジェクト中止)あたりですね。
「のぞみ」では、観測装置などに組み込まれているCPUボード(SICPU)を開発しました。そのほかカメラ関係では、「のぞみ」の火星撮像カメラ(MIC)や「LUNAR-A」の月撮像カメラ(LIC)のデジタル系も担当しました。私は電子工学科出身で、会社ではデジタル系の部署にいたので、コンポーネント全体のまとめや、デジタル系の設計が主な仕事です。FPGAの中の回路設計も行っていました。
地球周回中の「のぞみ」が、MICを使って地球と月の見事なツーショットを撮影した時には非常に感動しました。この写真は大きな話題になり、天文年鑑にも掲載されたのは良い記念になりました。
ただ本当は火星を撮るためのカメラだったので、周回軌道に入って火星を撮れなかったことが残念です。
--1996年には、「はやぶさ」初号機のシステムマネージャに就任していますね。
入社してから6年間は機器担当でしたので、探査機システムについては分からないことも多くて大変でした。