衛星メーカーの仕事とは? - はやぶさ2/あかつきのNEC大島プロマネに聞く
のような小惑星ランデブー/タッチダウンと、惑星周回軌道への投入は、難しさの性質が大きく異なります。「はやぶさ2」のタッチダウンでは、何か問題があった場合でも、一度退避してやり直すことが可能ですが、多くのケースを想定した複雑な運用準備が必要となります。一方で、惑星周回軌道への投入は、時間的余裕が全く無いところで、確実に成功させなければならない。そこが難しいところです。
--今の心境は。
当日は緊張感があるでしょうが、今はまだ落ち着いて粛々と準備を進め、その日に備えたいと思っています。
--ちなみに大島さんは前日には普通に寝られるタイプですか?
寝られるタイプです。当日は寝たくても寝られないかも知れませんので。
○メーカーのプロマネに求められる役割とは?
--NECへの入社は1990年ですね。最初の仕事は何でしたか?
JAXAの「宇宙実験・観測フリーフライヤ」(SFU)に搭載した「GDEF」(Gas Dynamics Experiment Facility)という装置の開発でした。ダイヤモンドは通常、高温高圧下で作られますが、微小重力下ではプラズマ低圧環境で薄膜ができます。実験は成功して、装置は、JAXAの若田光一宇宙飛行士により、スペースシャトルで回収されました。