2015年12月11日 10:00
地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 超深海をめざす「しんかい12000」 (3) 実現に向けて始動! 最大の課題は「ガラス球」
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前回は全面ガラス球で、超深海に1~2日滞在可能、最大6人が乗船できる有人深海調査船「しんかい12000」構想についてお聞きした。詳細を聞けば聞くほど実現が楽しみになる。いつごろの実現を目指しているのか、課題は何か、磯崎芳男 JAMSTEC海洋工学センター長に迫る。
○国のプロジェクトとして議論がスタート
―現在はどういう段階でしょうか?
磯崎:我々JAMSTECだけでなく、国のプロジェクトとして扱ってほしいといろいろなところでお話ししてきました。「しんかい12000」という名前を広め、世論を喚起したかったのです。そのような活動の中で日本学術会議の速やかに実現するべき「重点大型研究計画」(2014年3月公表)に応募して、27件の中に選んでいただきました。
そしてこの7月に開催された文部科学省・海洋開発分科会で「次世代深海探査システム委員会」が設置されることになりました。
―それは素晴らしい! 会合はいつ開かれるのですか?
磯崎:第一回が近いうちに開かれるようです。