2015年12月22日 18:21
東芝「REGZA」は今後どうなるか? - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
●「数を売る」テレビの終焉
東芝の経営状態が苦しく、再建が急務であることの是非は、今回の記事では置いておこう。単に厳しくなったのではなく、問題をごまかしたうえでよりひどい状態にもっていったことについて、経営陣には、経営施策上だけでなく、道義的にも責任を取る必要がある、と思うが、それはまた別の話だ。
今回考察したいのは、「東芝のテレビ事業がどうなるか」だ。
東芝、5500億円の赤字で無配 - PC関連では青梅事業所の閉鎖や人員削減(12月22日掲載)
結論から言えば、開発拠点である青梅事業所は閉鎖になり、海外でのビジネスは事実上終息に向かい、国内向けに60万台程度のビジネスを目標とした、比較的小さなビジネスとして存続することになる。
こうなることは、2013年後半から明らかだった。東芝は、海外の大規模家電イベントにも積極的に出て行って、テレビの拡販と「REGZA (レグザ)」ブランドの定着に努めていたが、ドイツで開かれる「IFA」からも、アメリカ市場向けの「CES」からも手を引いた。海外では撤退戦の途上であり、その内容を改めて発表した、というのが正確なところだ。
そもそも東芝は、テレビをできるだけ「自社工場で生産しない」