2016年1月12日 08:00
なぜ銀行は外貨預金キャンペーンに注力している? やりたい人は○○に注目!
――ドルを貸し付ける相手はどういったところになりますか。
吉田 : アジアを中心とした現地法人、そういったところへの貸金を大幅に増やしています。過去最高のM&Aなども起こっておりますので、これも当然ドル資金を調達して、買収資金に充てなければいけません。
また、世界の中央銀行が金融緩和を続けている中、昨年先進国で唯一、利上げをしたのがアメリカです。そういった中、日本国内の投資家も、日本国債の金利が極めて低く抑えられている中で、なかなか国内債の運用がほとんどできない状況でして、米国債への投資が増えているのも事実です。それは銀行だけではなく、生損保なども含め機関投資家全体でそういった動きになっています。
――さまざまな要因があって、銀行などのドルの調達ニーズが高まっているわけですね。
吉田 : 債券を買うにしろ、貸出をするにしろ、外貨がなければ海外で何もできませんので、そういった意味で、外貨をいかに調達していくかということで、みんなで競って外貨を調達しているという状況です。
――今後の展開として、アメリカの利上げはドルの調達にどのような影響があるのでしょうか。
吉田 : 12月の利上げは11月の初旬からマーケットは折り込んでいましたので、サプライズがないまま利上げを迎えることになりました。