2016年1月27日 09:30
インバウンド観光客を魅了できるか!? 日本独自の食文化「駅弁」復活への課題【後編】
は、駅弁からスタートしたのは確かだが、今ではその枠を越え“横浜名物”とまでいえる存在となった。駅での販売はもちろん、デパートやスーパー、自前のレストラン、横浜スタジアムなど販売チャネルは多岐にわたり、今やその知名度は全国区だ。このように、各地の駅弁がその土地の名物となり、全国に名が知れわたるかどうかが生き残りのカギともいえる。群馬県の横川・高崎で根を張る「峠の釜めし」や、北海道・森駅を発祥とし函館名物にまでなった「いかめし」などは、シウマイ弁当と同じく全国区への歩みをゆるぎないものにしている。
では、どのように全国区になっていくのか。「峠の釜めし」も「いかめし」も、都内で行われているあるイベントの常連メニューとなっており、それを足がかりにして首都圏にファンを増やした面がある。そのイベントが京王百貨店・新宿店で毎年1月に行われている「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」だ。同イベントは、期間中の売上が6億円を超える京王百貨店が手がける最大級の催しで、1966年から51回も続く歴史を誇る。
イベント内で行われる「駅弁大会」で上位に選出された駅弁の人気に火が付き、全国区に躍り出たということも少なくない。