くらし情報『東工大と富士通研、56Gbpsの伝送が可能なミリ波無線送受信技術を開発』

2016年2月1日 09:30

東工大と富士通研、56Gbpsの伝送が可能なミリ波無線送受信技術を開発

また、ミリ波帯に周波数変換された信号を電波として送受信するための増幅器も合わせて開発。周波数によって部分的に増幅率が低下してしまう信号成分に対し、出力信号の振幅を入力側へフィードバックすることで増幅率を安定化させる回路技術を用いて設計し、72~100GHzの超広帯域の増幅器を実現した。

一方、半導体チップ上でミリ波帯に周波数変換された信号は、プリント基板上の信号線路を伝搬してアンテナへ供給されるが、アンテナは導波管という金属状の筒で形成されているため、プリント基板と導波管の間を超広帯域、かつ低損失に接続することが必要となる。今回、プリント基板上の配線パターンを工夫することで、超広帯域向けにインピーダンス整合させた導波管と基板の間のインターフェースを開発し、所望の周波数範囲で大幅に損失を低減することができた。今回開発された技術を利用し、室内において10cmの距離を隔てて2台のモジュールを対向させてデータ伝送試験を実施したところ、導波管と基板の間の損失について10%以下を実現し、世界最高速となる毎秒56ギガビットのデータ伝送に成功したという。

同技術に加えて、信号を増幅して伝搬距離を伸ばすための高出力増幅器技術や、超広帯域信号を処理するベースバンド回路技術を組み合わせることで、屋外設置可能な無線装置の大容量化が可能となる。

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