2016年2月5日 11:54
"格安スマホ新時代"はまだ先か? 注目機能を巡るMVNOの温度差
MVNOはあくまで大手キャリアから回線を借りてサービスを提供する立場であるため、通話定額サービスのように大手キャリアが提供していないサービスを自身で実現することは難しいのだ。
実はデータ通信サービスに関しても、多くのMVNOの料金を見比べると、多少の違いはあれどほぼ横並びとなっている。これもMVNOがキャリアからネットワークを借りる際に支払う接続料が、どのMVNOに対しても共通となっていることが大きく影響しているのだ。
●独自サービスが提供しづらい本当の理由
○横並び解消の鍵となる「HLR」「HSS」とは
そうしたMVNO間の横並び問題を解決する鍵として注目されているのが、「HLR」(Home Location Register)と「HSS」(Home Subscriber Server)と呼ばれるものだ。
HLRやHSSは、いずれも「加入者管理データベース」などと呼ばれているが、要するにスマートフォンに挿入して利用する、モバイル通信を利用する際に必要なICカード「SIM」を管理するための仕組みである。
SIMには電話番号をはじめとして、通話や通信をするのに必要なさまざまな情報が記録されているが、それを管理しているのがHLRやHSSなのである。