くらし情報『九大、細胞分裂時に染色体数を維持するための新たな分子機構を発見』

2016年4月1日 10:03

九大、細胞分裂時に染色体数を維持するための新たな分子機構を発見

また、EB2はリン酸化されると微小管への結合強度が低下することがわかった。

そこで、EB2のリン酸化部位を決定した後、非リン酸化型EB2をもつ細胞を作製して観察したところ、非リン酸化型EB2は、細胞分裂期において微小管に強く結合することで微小管の過剰な安定化を促し、細胞分裂期の進行遅延を誘導した。さらに、非リン酸化型EB2をもつ正常細胞を一定期間培養したところ、不均等な染色体分配が誘導され、染色体数が維持できずに異数性を示す細胞が観察されたという。

以上の結果より、微小管結合タンパク質のEB2が細胞分裂期においてリン酸化修飾され、紡錘糸への結合性を負に制御されることが、正常な細胞分裂期の進行および染色体数の維持を保証するのに重要であることが明らかになったといえる。

同研究グループは現在、EB2制御の破綻が実際のがんにおける異数性と関連するのかについて研究を進めているという。

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