くらし情報『X線天文衛星「ひとみ」との通信は回復せず、衛星が回転している可能性も』

2016年4月1日 21:38

X線天文衛星「ひとみ」との通信は回復せず、衛星が回転している可能性も

このことから、物体Aの方が大きく、これが衛星本体だと推測される。

分離した破片と見られる物体Bが2回しか観測できていないのは、観測限界に近いためと考えられる。レーダーの識別能力は、高度600kmで直径1m程度とのことなので、物体Bの大きさもその程度である可能性が高い。JSpOCのレーダーは、10cm程度まで識別できると言われており、残りの4個については、物体Bよりも小さいということだろう。

軌道上の物体の軌道を遡れば、破片がいつ分離したのか推測できる。JSpOCの推測では3月26日の10時42分±11分、日本の推測では同日10時37分頃となっており、両者はほぼ一致。この時間に分離があったと考えてほぼ間違いない。

また望遠鏡による光学観測で明るさが不規則に変化していたことから、衛星が回転している可能性が指摘されている。
JAXAはこれについて、断定は避けているものの、その可能性は当然認識している。回転により十分な発電ができず、衛星の電源がオンになったりオフになったりしていて通信ができない、というのは十分考えられるシナリオだ。この場合、取れる対策はあまりなく、回転が落ち着くのを待つしか無い。

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