さらに、第0世代の雄ニワトリを野生型の雌ニワトリと交配して、次の世代(第1世代)では父方由来のオボムコイド遺伝子が欠失したニワトリを得ることができた。第1世代ニワトリ同士を交配させることで、次の世代(第2世代)で父方、母方両方のオボムコイド遺伝子が欠失したニワトリが実現した。オボムコイド遺伝子の欠失による健康異常は認められず、野生型と同様に成長を続けているという。
同研究グループは、今回の成果によりオボムコイドの完全除去に目処が立ち、将来的には副作用の少ないワクチンの生産に応用可能な低アレルゲン性卵の生産に道筋をつけるものだとしている。また、オボムコイドを原因とするアレルギー疾患をもつ人が摂取可能な食材への応用可能性もあるが、そのためには安全性の確認とゲノム編集による産物をどのように扱うべきか社会的な取り決めが不可欠となる。
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