2016年4月7日 12:31
地方を救う? "リアル人生ゲーム"が生み出す効果とは
●イベント6回で12000人の集客
大型小売店の進出をきっかけに、活力が失われてた地方の商店街。衰退した商店街の姿から生まれたのは"シャッター通り"という言葉だった。活気を取り戻すのは容易ではないが、誰もが知っているボードゲーム「人生ゲーム」が地域活性化の鍵を握るかもしれない。
○祭りでは商店街は潤わない
人生ゲームは、ルーレットを回し、盤上のマス目に記されたイベントをこなして、ゴールを目指す。家族やお金に恵まれたばら色の人生、そうでない人生もルーレット次第。誰もが知っているあのゲームだ。
その現実版がリアル人生ゲームであり、出雲市経済環境部産業振興課の田中寛氏が考案した。商店街に活力を取り戻したいという思いが発案のきっかけになったという。
出雲市と言えば出雲大社があり、その参道となる神門通りおもてなし商店街には人の往来があるが、田中氏が気にかけるのは、市内の別の商店街、平田本町商店街のほうだ。平田本町商店街は、出雲大社から車で東に20分ほど向かった先にあり、当然、観光客がくるわけではない。大型店の進出などにより、近年はシャッター通りになりつつあるという。
商店街を盛り上げようと、"お祭り"も行われているが、イベントで盛り上がるのは、見世物のステージ、儲かるのは露天商だけ。