山田裕貴&松本まりか、濃密な空気で激しいキス…繊細な演技で半同居生活
小説の内容を裕子に問われた慎一は「嫉妬深い男の話」と、絞り出すような声でボソリと囁く。まるで自分自身のことを描いているようで、身勝手な振る舞いや押さえきれない嫉妬心によって恋人を失ったかつての自分や、後悔、不甲斐なさと必死に向き合っているような様子を見せる。映像では、慎一が元恋人・文子(中村ゆりか)との別れ際、ボロボロになりながら泣き叫ぶ姿や、裕子に「向こう(の家)はあいつ(元恋人・文子)と住んでいたところだから…」と心の叫びを吐き出すかのように気持ちを明かすシーンなどが盛り込まれ、心の傷がいまだに癒えていない姿が映し出された。
一方の裕子も「アキラを寝かせて一人でいられないの……」と孤独に震える心の内を明かす。離婚届に判を押し、相手の女性を睨みつけるという、親として人として強くあろうとする毅然とした姿が映し出されるも、ひとり息子のアキラが眠りについた後、行きずりの出会いを求めて夜の街へと出かけ、寂しさを紛らわせる様子も。孤独を埋めるように夜ごと出歩く裕子をプレハブ小屋から覗き、気に掛ける慎一だったが深入りしないよう見て見ぬふりをする。お互い距離を保ちながらも穏やかな生活を送っていたある夜、慎一に小説を書き続ける理由を問う裕子。