くらし情報『なぜ兵庫県に新幹線の駅が4つもある!? 秘められた幻の計画とは』

なぜ兵庫県に新幹線の駅が4つもある!? 秘められた幻の計画とは

なぜ兵庫県に新幹線の駅が4つもある!? 秘められた幻の計画とは
関東圏の人はあまり知らないかもしれないが、近畿圏内の新幹線の駅をみると、大阪府や京都府は1駅ずつであるのに対し、兵庫県内には新幹線の駅が4つもある。

○4駅の平均駅間距離は他の半分以下

その内訳は、新神戸駅、西明石駅、姫路駅、そして相生駅。もちろん大阪府や京都府に比べて兵庫県はずっと広いので、神戸市と兵庫県西部の中心地である姫路市にあるのは分かる。しかし、西明石や相生はそれほど人口の集中するエリアではないし、全国有数の観光地というわけでもない。しかも、当時の東海道新幹線の平均駅間距離約43kmに対し、兵庫県の4駅の平均駅間距離は約21kmと半分以下である。

明らかに不自然な印象を受ける「兵庫県内に新幹線の駅が4つある」という事実。しかし、これにはれっきとした理由がある。実は、結果的に幻となったが、当時の国鉄が画策していた壮大な計画が関係しているのだ。


○一晩に24本を運行する「夜行新幹線」計画

その計画とは「夜行新幹線」。新大阪~岡山間の新幹線開通を前に国鉄が検討を開始し、昭和41年(1966年)の「山陽新幹線技術基準調査委員会報告」では、東京~博多間を一晩に計24本運行するダイヤ案や、片道平均5,000~7,000人台の利用客見込みなど具体的なデータがそろえられていた。

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