薮宏太、初の本格時代劇挑戦で大竹しのぶからのエール「もっとクラクラしろ」
舞台『ふるあめりかに袖はぬらさじ』製作発表記者会見が7日に都内で行われ、大竹しのぶ、薮宏太(Hey! Say! JUMP)、美村里江、風間杜夫、齋藤雅文(演出)が登場した。
1972年に有吉佐和子氏によって書かれた戯曲で、杉村春子さんが主演・お園役で初演を果たして以降、新劇や歌舞伎、新派、音楽劇などさまざまな形で上演され、愛され続けてきた同作。舞台は幕末、尊皇攘夷派と開国派がしのぎを削っていた。時代の大きな転換期には様々な思惑と共に“噂”が真実をもかき消してしまうほどのスピードで広がり、その様子はSNS時代とも言われる現代を思わせる。そんな時代の大波を受けながらもたくましく、時に狡猾に生きる人々の姿が“生きる”という本質を問いかけてくる作品だ。
薮は同作での稽古について「美村さん演じる亀遊さんが身請けされてしまうシーンで、すごく寂しそうで、でも(別の感情が)混ざっているかのような眼光で見つめてくるんですよ。で、僕はそこで何もできない儚さがあり、でもつらい、いろんな感情が入り混じって、初めて稽古が終わって、その場でクラクラしてしまって」と振り返る。「緊張感と、何もできないもどかしさ、この恋を成就できないんだと、いろんな感情が入り混じってしまって。
齋藤先生が『はい、ここまで』と言った時にクラッとしてしまって。そこまで自分が考えながらやってるっていうのと、藤吉っていう人物が激動の時代の中で恋が成就しない気持ちをこう捉えているんだなと、自分の知らない自分を発見することができまして、びっくりしました」と語った。
大竹の印象について聞かれると、薮は「いつも柔らかくて、初めての僕にもニコニコ接していただける。最初はすごく緊張してたんですけど、しのぶさんもこの作品が初めてということで、『薮くんも初めてなんだよね』と仲間みたいなことを言って、大後輩の僕と同じ目線でいてくださることがすごく助かる」と感謝。「でも、いざ稽古になると台本も持たず、一言一言に芯があるんですよね。本読みの時から、ずっとしのぶさんのセリフはめちゃめちゃ多いけど、全ての言葉が耳に入ってくるなと思って、ちゃんと勉強させていただきたいなという気持ちでいっぱいです」と先輩への敬意を表した。
一方、大竹は薮について「一緒にスタートして、やったねと言える日まで頑張りたいと思うから、仲良くやっていきたいなと思うし、本当に素直な若者で」と表しつつ、「今のクラッとした話を聞いて、余計にいいぞって思いながら。もっとクラクラしろって思ってます」とエールを送る。
また、本格的な時代劇の舞台は初めてということで、薮は「恥ずかしながら、家に稽古用の浴衣とかなかったんですよ。必死で検索してどこで売ってるんだろうと思ってたら、家の近くに戦後すぐできたような呉服屋さんがありまして」と明かす。大竹が「ちゃんと自分で着てた」と指摘すると、薮は「帯の結び方も今便利な、YouTubeとか出てるんですよ」と笑わせつつ、「呉服屋さんに行って、『なんで買いに来たの?』『舞台の稽古で買いに』と言ったところ、そのお店のご主人がすごく喜んでくださって、今の若い方が呉服屋になかなか来る機会がないから、君みたいな人が浴衣を着て稽古に臨むっていうことだけでも嬉しいっておっしゃって」とほっこりエピソード。
「帯はいいものを……」と話す薮に、周囲が心配すると、「買わされたんじゃなくて、『今からがんばる若者だから』と少し値切っていただいて、そういうふうに伝統、歴史って、この作品もそうですけど、つながっていくんだなというのがありまして。初めてで揃えたものはあるんですけど、覚えることも新鮮な気持ちになることもたくさんの感情がある。『また大きくなかったら二着目も買いに来てね』と言ってくださったので、いいご報告ができるように頑張りたいと思います」と意気込み、周囲のキャストは感心していた。
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