国産バスが日本で最初に走ったのは広島市! 初代バスってどんなのだったの?
○市民や企業からの寄付で実現
そうした様々な出来事があった中、多くの広島市民、有力企業の協賛を得ながら、吉田教授の工房を拠点としてメンバーが集まって、半ば手弁当でバス復元に取り組んだという。「地元の鉄工所が鉄の部分を無性で作成してくれたりしたおかげで、何とかバスを復元させることができました」と村上さん。
復元したバスは、2004年3月28日に広島~可部間14.5kmを記念走行した。「ただし、車検を取得していないため公道は走れません。道路でない河原などを走ったり、道路は皆で引っ張ったりしながら、約4時間かけて可部にたどり着くと、可部の街では黒山の人だかりで大歓迎を受けました」(村上さん)。
最終的に集められた資金は2,400~2,500万円。最後に残った100万円は、地元にいた映画監督にボランティアで「横川サスペンス」というバスをテーマにした60分の映画を作成してもらって、これも話題になったとなった。10年たった現在も、「日本初の国産バス」は各種イベントに引っ張りだこだという。