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航空トリビア (15) 鉄道用語や船舶用語を取り入れている航空業界

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航空トリビア (15) 鉄道用語や船舶用語を取り入れている航空業界
空港のボーディング・ブリッジ(搭乗橋)が掛けられる所をピア、そのピアが何カ所もある長く延びたスペースをドックと呼ぶ。

この「ピア」や「ドック」という呼び方は港から来ている。

機体の左側から乗り降りするのは、客船の左側から乗り降りしていた慣習から来ている。

飛行機は新しい乗り物なので、船や鉄道で使われていた名称や用語、慣習などがそのまま使われていることが多いのだ。

例えば客室乗務員をクル―、パイロットをキャプテンと呼ぶのも船と同じ理由だ。

船の場合キャプテンの命令は絶対だが、フライト中の飛行機でも最高の権限を持っている。

女子高生のセーラー服は、その名の通り「セーラーマン=船乗り」の制服だが、キャビンアテンダントの制服も昔はセーラー服っぽいデザインがあった。

もちろん男性クル―もだ。


余談だが、セーラー服が「女の子のもの」という意識が強いのは、ひょっとすると日本だけなのかもしれない。

外国の客船で欠かせないエンターテインメントといえばカジノだが、これを機内サービスとして導入しようという話は昔からある。

総2階建ての大型機エアバスA380が就航するときには、「ついに機内でカジノができるかも」と期待したが、制限時間や掛け金でのモメごとが心配され、いまだに導入しているエアラインはない。

一方、航空券の予約を英語でブッキングと呼ぶが、これは鉄道から来ている。

産業革命の起こったイギリスで客車が走りはじめた頃、駅員は予約者の名前をノートブックに書いていた。

そこからブッキングという「予約」を意味する言葉が生まれたわけだ。

ハード面に目を向けると、車メーカーのロールスロイスは飛行機のエンジンをつくり、レーシングカーの座席メーカーとして有名なレカロ社は、今や旅客機の座席メーカーでもある。

これからはいよいよ機内で無線LAN(Wi-Fi)が使えるエアラインが増えつつある。


機内はハイテク化され、エンターテインメントもオンデマンドで楽しめるのが普通になっている。

そういう意味では、飛行機は最先端の現代技術が集約された乗り物といえるかもしれない。

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