鉄道トリビア (151) 新幹線の車両形式に「600系」がない理由
113系といえば直流電化区間の普通列車用。
781系といえば交流電化区間の特急列車用である。
形式番号のしくみを知っていれば、数字を見ただけで用途がわかる。
国鉄時代のルールは次のようになっていた。
100の位は電化方式を示す。
1~3が直流電化区間専用、4~6が交流・直流両用、7~8が交流電化区間専用。
10の位は用途を示す。
0~3が普通列車用、4が荷物車など事業用、5~7が急行用、8が特急用、9が試験車両。
1の位はモデル番号を示す。
0と1、2と3、4と5、6と7、8と9が同じ形式で使われ、形式全体を呼ぶときは奇数を使った。
しかし新型車両が次々と登場すれば、やがて番号が足りなくなる。
実際、10の位が「8」だけしかない特急用車両の番号が足りなかった。
当初は全国から急行が姿を消していたこともあり、急行用の番号を特急用に割り当てた。
その第1弾が、1989年に誕生した常磐線特急用の651系だった。特急用の車両形式は急行からの転用で間に合わせたけれど、国鉄がJRへと分割民営化され、各社が国鉄時代のルールを使い続けると、同じ形式番号が他のJR会社で発生するかもしれない。