鉄道トリビア (151) 新幹線の車両形式に「600系」がない理由
だからといって、いちいち番号を調整するにも手間がかかる。
そこで、JR東日本は形式名の先頭に「East」の頭文字「E」を付与すると決めた。
東を示す「E」を頭につけるだけで、JR他社の番号とは区別できる。
在来線では1994年、E351系とE217系がつくられた。
新幹線のほうは、600系にEを付けると「E600系」になるけれど、これだと交直両用の在来線用車両とまぎらわしくなる。
そこで、新たなルールとして「E1」から順に番号を付けると決めた。
これにより、600系としてデビューするはずだった車両は「E1系」となった。
新幹線はJR東日本を代表する路線であるし、「E」が付けば従来のルールにこだわる必要もないという、思いきった判断だった。
そう考えると、JR東海のN700系に付与された「N」も、JR東日本の「E」と同じで番号の重複を避けるアイデアといえそうだ。
ちなみにJR四国は、「国鉄ルール」をやめて大手私鉄のような4桁の数字(8000系など)を使っている。
今後、JR東海の在来線やJR西日本、JR九州、JR北海道がどんな形式番号のルールを決めていくのか、興味深いところだ。
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